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うつ病…「バイオ・サイコ・ソーシャル」

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まるで「二日酔い」が毎日続くような・・・・・



うつの人は、まず思考力・意欲・判断力といったその人の「能力や機能の低下」(=一次障害)があり、その一次障害が原因となって「気分の落ち込みや自信喪失といった心理状態が継続する」(=二次障害)と捉えられています。二次障害が悪化すると一次障害もさらに悪化するという悪循環の関係にあり、最終的には身体的な機能の低下による衰弱や、あるいは自殺などのために、死に至ることも決して稀ではないとされています。

治療の場で「うつの中核症状」と捉えられているのは、次の3つです。


・基本的なエネルギーが低下してるとしか思えない「意欲低下」状態

・気分の落ち込みなどを抑制できない「感情のコントロール不能」状態

・自分自身や自分の将来に対する「否定的な考え方」


これらの症状についての本人の感じ方は、たとえば次のように説明することができます。

うつが非常に重くなっている場合です。

もし二日酔いの経験があるなら、最悪の二日酔いを思い出してください。

気分が悪く、「何であんなに飲んでしまったんだろう」と酷く後悔し、自分を責めるでしょう。二日酔いならどんなに酷くても1日ほど休めば回復しますが、うつの人はそのひどい後悔や自責の念が基本的にずっと続くのです。「なんで時失敗したんだろう。ちゃんと準備しておけばよかった。自分はだらしない。ダメなやつだ」という思いから、1週間も2週間もずっと抜け出せません。

肉体的にも、ひどい二日酔いの時のようにだるく、積極的に何かをしようとはとても思えず、ただ横になっているしかありません。それははたからはただ怠けているようにも見えますが、まったくそうではなく、実際に動けないのです。

ゴロゴロと横になっている時に、「がんばって起きようよ」「たまには散歩に出てみたら?」と言われても、その言葉に応えることはできません。逆に「頑張れない自分はダメな人間だ」いう回路に入り込んでいきます。もしも誰かに「お前はダメな奴だ」と非難されれば、さらに自分を責める気持ちが強まります。「オレ(私)だって、ダメなところだけではない」と言い返すような真似はできません。また、「誰も自分のことをわかってくれない」と、絶望感や孤立感強く苛まれます。



専門家との「協力態勢」が最も大切です

「バイオ-サイコ-ソーシャル」という概念

ところで、うつを治すのは誰でしょうか? 「お医者さんに決まっている」と思い込んでいる方も多いことでしょう。たしかに、うつを、「病気」だと考えれば、病気の「治療」をしていいのは国家資格を持った「医師」だけですから、そう思うのも無理はありません。

けれども近年になると、心の不調にしても、さらには体の病でさえ、治すには従来の医学的なアプローチだけでは不十分だと考えられるようになってきました。たとえば「心療内科」は、うつなどの心の不調や、それが密接に関係している体の病である心身症を対象にしていますが、それらの治療には従来の内科学(内臓を対象にする医学)や精神医学に加え、「心理療法」という心理学的なアプローチも取り入れられています。

こうした傾向の背景にあるのは、 「バイオ-サイコ-ソーシャル」という考え方です。

「バイオ-サイコ-ソーシャル」は、使う人の専門分野や文脈によって「生物・心理・社会」「身体的・心理的・社会的」「医学的・心理学的・社会的」など、いろいろに訳されています。いずれにしても、様々な問題を「生物」=からだの問題、「心理」=心の問題、そして「社会」の問題という3つの側面から捉え、理解していこうという考え方です。

1970年代後半にこの考え方が提唱されたのは、それまでの医療は体の治療、つまり生物医学に基づく治療に偏り、患者である人間の心や、人間を取り巻く社会的な側面への配慮が少なすぎた、という反省からでした。そして精神医療やがんの治療など医療の全般で、やがて 「バイオ-サイコ-ソーシャル」がごく基本的な考え方となったのです。

うつについても同じです。うつは、気分の落ち込みや意欲の低下、否定的な考え方という心理的な症状(サイコ)をメインとしますが、脳の働き(バイオ)と関係があることもわかっています。また、要因として、生活環境(会社・学校・家庭)や人間関係でのストレス(ソーシャル)も強く疑われています。

「バイオ-サイコ-ソーシャル」という考え方が、うつの発症・進行・回復のいずれとも関わっていることを認識しておきましょう。

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「家族にできることを知ってください」


初めて異常に気づけるのが家族。

家族や身近な人々に知っておいて欲しいのは、うつの人にとっては、家族が「最初の鍵」「最後の砦」

になるということです。

多くの場合、本人にはうつという自覚はありません。

うつの初期に本人が何を訴えたとしても、大抵はこのような漠然とした、誰でもよく口にする言葉であることが多いです。


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